想像と創造

想像(Imagination)と創造(Creativity)

 みずき野幼稚園では、2020年からLEGO®ブロックを使った学びを取り入れています。理事長兼副園長の内田真哉は2007年から教育現場でLEGO®ブロックをコミュニケーションツールとして使い、その可能性を模索してきました。2012年からは都内の私立中高一貫校に勤務することになり、授業や入試でも取り入れてきました。

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今、注目を集める「思考力」について考える

 LEGO®ブロックと聞くとおもちゃのイメージを多くの方は持たれるかと思います。もちろん、おもちゃなんですが、教育という目的をもってツールとして使うことによって、その可能性は広がっていきます。内田は2015年にLEGO®SERIOUS PLAY®(以下、LSPと略)というLEGO®社が認めている資格を取得し、その活用方法を現在も学び教材開発をしています。

 LEGO®ブロックを使う利点

・想像力

 作りたいものをイメージし形にすることを繰り返すことで、イメージと具体の接続が緊密な関係となっていき、より具体的なイメージを持ちやすくなります。また、ブロックは簡単に取り外しができるため、試行錯誤がしやすく失敗を恐れず取り組めるのが大きなポイントといえます。絵や粘土では上手くいかなかった時に気持ちが落ちますが、ブロックの場合はやり直しが簡単なため、次どうするか考えやすいところがあります。

・創造力を育む ~組み合わせが無限大~

  LEGO®ブロックでは接続させるための突起をポッチといいます。

  2×4ポッチというブロック2個でできる組み合わせは24パターン

  2×4ポッチのブロック3個で1060通り、6個では9億1510万3765通り。

  形は約2400種類あり、そこに色のバリエーションも加わるので、

  表現は無限大となっていくわけです。

・論理的思考の醸成

 自分がイメージしたものに近づけるためにはどうすればよいか、試行錯誤し回数を重ねていく事で、より良い方法を自身で発見していきます。

・空間認識能力の醸成

 手を動かしながら、イメージと連動させていく事によって、空間認識能力は醸成されます。どういうことかというと、空間の捉え方は視覚だけではなく、聴覚や触覚といった他の感覚とも関係性があると言われているからです。特に手は脳と繋がっている神経の数では他の器官よりも多いことがわかっています。昔から職人が手を動かす事で覚えていくというのは理にかなった事といえます。

・集中力

 子どもは飽きっぽいのが当たり前です。それはすぐに他のことに気がいくためですがLEGO®ブロックでは、子どもたちが1時間以上没頭することをよく目にします。それはフローに入りやすいためです。フローについては以下のサイトをご覧ください。

 このフローの経験を重ねることで集中して取り組むことが醸成されると考えられています。

・教材間の横断性(汎用性)

 LEGO®ブロックを使うことで、子どもたちは他の絵や工作といった違う素材での取り組みにおいてブロックでの経験を活かしたり、また逆もあり、絵や工作での経験をブロック表現に使ってみたりと今までにはなかったつながりを見せてくれます。

・ストーリーメイキング

 ブロックには色や形が様々なものがあり、色や形を使って見立て話を作ることができます。比喩表現(メタファー)によって、そのストーリーは広く展開され、ストーリーは自身とシェアしたお友だちを通してさらに広がっていきます。ブロックを通すことで対話が用意となり、そのことによってソーシャルスキルが育まれていきます。